CoderDojo吉祥寺のこどもメンターrinyanyaが、小学校の学芸会で行われた劇「ライオンキング」の背景アニメーションをScratchを使って作りました。
劇を見た方にそれを伝えたら、どのレベルから手作りなのかわからない方が意外に多かったです。
確かに、Scratchを日頃使っている人には当たり前でも、Scratchで何ができるのか知らない人にはわからないかもなあ、と思いましたので、簡単に解説したいと思います。
Scratchの作品はこれです。
緑の旗を押したあと、画面を押すと地響きが始まり、ヌーの大群が出てきます。
実際の劇では、舞台上の高い位置からプロジェクターで壁に背景を映して、子どもたちがその前で演技をしました。 ヌーは画面の中だけでなく、舞台の上で走り回る子どもたちもいます。その子どもたちと映像のヌーが一緒になって群れの演出をする、というものでした。
まず、背景の絵は絵の具で描いた絵をスキャンしてScratchに取り込んでいます。
ここでポイントなのは、背景ではなくスプライト(Scratch上で動くキャラクター)として取り込んでいるところ。地響きで揺らすためです。
そしてヌーは3つのコスチュームでパラパラ漫画的に動いています。
このヌーはScratchのお絵かきツールで描いたものです。
ヌーは1つのスプライトをプログラムで大群にして動かしています。
背景の絵に合わせて谷間あたりの座標から現れ、だんだん大きくなりながら走ってきます。
乱数を使っているので、それぞれのヌーが違った動きをしています。
作者のコメント
・ヌーのクローンの量や、大きさ・座標の変化の数値を調整するのが大変だった。
・ヌーは首を振りながら走っていることを知り、それを入れたらリアルになった。
・影を描くともっとリアルになる。影から離すと飛んでいる感じが出る。
・乱数は意外とまんべんなく出るわけではないことがわかった。
・実際の劇を見て、背景が無事に劇に溶け込んでいたので嬉しかった。
小学校でのScratchの活用事例として参考にしていただればと思います。
詳しいコードが見たい方はこちらのプロジェクトページからどうぞ。
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